同性婚を認めると国が潰れる? 同性婚を認めている国の出生率

先日、自民党の平沢勝栄議員が「LGBTばかりになったら、国はつぶれる」と発言したということで話題になり、 批判を浴びました。
平沢議員はこの発言について「憲法に保障された権利で、そもそも賛成・反対の話ではない。『やめろ』ということはできない」と同性愛を否定する意図はなかったと説明、国会での議論が必要というつもりで話したとしています。
前後の文脈がないので実際の所ははっきりしませんが、「LGBTばかりになったら、国はつぶれる」という部分だけ見るとLGBTに否定的な発言に見えます。
同様にLGBT関連の発言で批判を受けた杉田水脈議員の「生産性」発言同様、出生率を念頭に置いた発言に思えます。

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発言自体は置いておいて、例えば同性婚を認めるとLGBTが増えて出生率が下がる、なんてことが果たしてあるのか考えてみたいと思います。

LGBTの認知度が上がるとLBGTが増える?電通ダイバーシティラボの調査

電通の関連会社である電通ダイバーシティラボの調査によると、2012年の調査からLGBTに当たる人が増加しているそうです。

・LGBT層に該当する人は8.9%(2012年調査※1 5.2%、2015年調査7.6%)でした。
・2015年調査からの主な増加要因は、LGBTに関する情報の増加による一般理解の進展、LGBTへの理解が深い若年層のアンケート対象構成比の増加にあると推測しています。


電通ダイバーシティ・ラボが「LGBT調査2018」を実施

もっとも、2012年調査は質問方法が異なり、また電通ダイバーシティラボの見解としてはLGBTが増えたというよりアンケート対象の構成に変化があったことが要因と考えているようです。

LGBTの認知が向上することでストレートの人がLGBTになるとまではいかなくても、元々性自認が曖昧な人が自分の性をはっきり認識するということはあるかもしれません。

同性婚を認めている国の出生率

では、同性婚を認めている国の出生率はどうなっているのでしょう。
同性婚を認めていると言ってもはっきり認めているわけではないが禁止してもいないブラジル、州によって異なるアメリカ、これから認められる予定の台湾など国によって状況は色々ですが、2019年現在同性婚を認めている国の出生率をまとめてみました。
左が国名、真ん中が出生率、右側が世界の中の順位となっています。

国名 出生率 順位
南アフリカ  2.26 91
アルゼンチン 2.25 92
メキシコ 2.22 94
フランス 2.06 106
ニュージーランド  2.01 116
アイスランド 1.99 120
コロンビア 1.98 121
グリーンランド 1.99 122
アイルランド 1.96 125
イギリス 1.88 137
スウェーデン 1.87 141
アメリカ合衆国 1.87 142
ノルウェー 1.85 143
ウルグアイ 1.79 149
ベルギー 1.78 151
デンマーク 1.78 152
オランダ 1.78 153
オーストラリア 1.77 155
ブラジル 1.75 159
フィンランド 1.75 160
ルクセンブルク 1.62 178
カナダ 1.6 180
スペイン 1.5 196
マルタ 1.48 200
ドイツ 1.46 204
ポルトガル 1.39 213
台湾 1.13 222

(「2018 List by the CIA World Factbook」)より

日本 1.42 209

ご覧の通り全体的に低めという傾向にはあります。
もっとも、同性婚を認めている国は先進国が多く、高学歴化に伴う晩婚化、個人の自由を尊重した結果結婚出来ない、あるいはしない人が増えているなど色々要因が考えられるので同性婚を認めたからというわけではないと思いますが。

何より現在同性婚を認めていない日本はこれらほとんどの国より出生率で下回っており、日本より下なのはポルトガルと台湾のわずか2ヶ国。
出生率を上げるのであれば同性婚云々より他に心配すべき点が沢山あるのではないかと思います。

まとめ

  • 同性婚を認めることでLGBTが増えるとは言い切れないが、自分がLGBTとはっきり認識する人は増える可能性がある
  • 同性婚を認めている国の出生率は低めだが、日本の出生率はそれらほとんどの国より低い

という結果になりました。
結論から言うと「同性婚を認めるとLGBTばかりになり国が潰れる」というのは杞憂なんじゃないかと思います。
仮に出生率への影響があるとしてもそれほど大きなものとは思えませんし、自らのアイデンティティに制約をかけて出生率を上げても仕方ないと思いますしね。
同性婚を認めている国と比較しても日本の出生率が低い以上出生率を上げるのに出来ることは他に色々あるはず。
LGBT批判より少子化改善に建設的な提案を政治家には期待したいです。

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