話題のゾンビ映画『カメラを止めるな!』を見てきたので感想(極力ネタバレなし)

予算300万円の小規模映画ながらSNSで話題になり、現在全国200館以上で公開、興行収入10億円を突破と快進撃を続けている『カメラを止めるな!』。
先月に新聞で紹介されているのを読んで面白そうだと思っていたのですが、ようやく見ることが出来ました。
ここではまだ映画を見てない人向けに、出来るだけネタバレなしで感想書いていきます。

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まずあまりネタバレにならない程度にあらすじを書きますと、とある自主映画の撮影隊が廃墟でゾンビ映画を撮影していました。
監督は借金をしてまでこの映画に懸けており、一切妥協をせず42テイクも撮り直す程のこだわりようで、パワハラまがいの演技指導を行っていました。
そんな中本物のゾンビが現れ、撮影隊を襲います。撮影隊もゾンビ化していきますが、監督はこれで本物が撮れると大喜び。
『カメラは止めない!』と言い放ち、撮影を続行していく、という内容。

ここまでだと普通のゾンビ映画みたいですし、実際映画の前半部分は実際そんな感じです。
ただ、平凡に見せて何か引っ掛かる、おかしなシーンが沢山あります。
何故そんなおかしなシーンが生まれたのか、後半に入ってその種明かしが為されるわけですが、そのやり方が上手くて”ああそういうことか!”と推理小説のトリックを明かされるような面白さがあり、その理由がどれもコミカルで笑いを誘います。

話の構造が中々斬新で、好評になるのも頷ける作品でした。
全部見た上で頭から見て色々検証したいという気持ちにさせられます。

それがどんなものかは実際に見て確かめてください。

三谷幸喜監督の『ラヂオの時間』に似ているという声もありますが、確かに現場のトラブルで作中作の筋がどんどんズレていってしまう可笑しさは似ていますが、『カメラを止めるな!』の場合もう一つ仕掛けがあってより新鮮に感じられました。

低予算だけあって無名な方が多いものの、役者さんの演技もよかった。
特に主役の監督役は二面性のある役を上手く演じ分けていてさすがプロの役者だなと思いました。

この作品の中核がストーリーの仕組みにあるのは確かですが、見ていて映画作りへの情熱とか楽しさみたいなものが伝わって来たのも凄くよかったですね。
いい意味で学生の部活やサークルみたいな感じというか、映画作りの裏側みたいものが垣間見えて、この映画に限らず映画とか演劇をやっている人達が少し羨ましくなりました。

『カメラを止めるな!』は劇団PEACEの『Ghost in the Box!』のパクリ?

一方でトラブルもあるようで、元になった演劇『Ghost in the BoX!』の演出家が『カメラを止めるな!』は自分たちの作品のパクりだ、と告発をしました。
流れを説明すると、『カメラを止めるな!』の監督上田慎一郎氏は2013年に件の劇を見、それを映画でやりたいと考えたそうです。
一度は脚本家などと話し合って企画を進めていたものの色々あって頓挫、その作品としての構造を活かしたまま設定やストーリーを大幅に変え、今回の映画へとつなげました。
そして演出家サイドは設定や話を変えたといっても作品としての中核にあるアイディアはそのままなのだからせめて『原作』としてクレジットして欲しいと要求。
プロデューサーも含めた映画側はアイディアには影響を受けたがストーリーは別物なのだから『原案』という形にして欲しいと述べたらしく、それが演出家としては納得がいかず、買取額や権利の扱いでも揉めているようです。

上田監督も『Ghost in the BOX!』を見たことが今作の撮影に繋がったことは以前より話しているので、上記の流れを見ても所謂盗作とはまた違うようにも思えます。
いずれにせよ法律的なことはともかく、いい映画なだけにこういうネガティブな話題が尾を引くのは残念なので一観客としても平和裏に話し合いを進めて欲しいところです。

まとめ

というわけで人気映画『カメラを止めるな!』についての感想でした。
評判通り面白い映画ですしチケット分の価値はあると思うので、見て損はないんじゃないでしょうか!
よく日本映画はハリウッドなんかと比べて予算が少ない、技術がショボい、だから駄目だなんて声も聞きますが、たった300万円でもこうやって人気が出る、面白い映画が作れる。
制約があるからこそ知恵と工夫で面白い作品を作って欲しいと日本の映画業界の人達にエールを送りたいですね。

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