統計学の知られざる影響力を知る 『ヤバい統計学』(カイザー・ファング)

今回は統計について扱った書籍『ヤバい統計学』を紹介。
似たようなタイトルで『ヤバい経済学』という本がありますが、あちらの原題は『Freakonomics』、こっちは『NUMBERS RULE YOUR WORLD』で全然違いますし著者も別人なのでシリーズとかではありません。
『ヤバい経済学』が結構売れたのでそれに似せたんでしょう。そういうことは映画界とかでもよくあります。
でもこれは出版社も違うんですね、いいのかな。(笑)
しかも向こうはFreakがヤバいっていうニュアンスあるけどこっちは全くかかってないですし。

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内容

タイトルはなんだかコバンザメみたいな感じですが、内容はちゃんとしています。
著者のカイザー・ファング氏自身ハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得した統計学者で、その専門的知識に基づいて統計的手法やそれらがどのように私達の生活と関わっているか具体的なケースに絡めて教えてくれます。

ディズニーランドのファストパスから交通渋滞の緩和策に始まり、O-157の感染源の特定、クレジットカードの審査、大学入試に損害保険、ドーピング検査とテロ対策、果ては飛行機事故と宝くじまで。
ディズニーランドがどのようにゲストの待ち時間へのストレスを軽減させているか。
クレジットカードの審査がどのようになされ、統計的手法がどのように人々の消費生活を変えてきたか。
ドーピングの陽性反応やテロリストをたくさん見つけようとすると、同時に冤罪の犠牲者も増えてしまうというジレンマ。
飛行機事故はありえないものとみなす統計学者の態度に、途上国と先進国の飛行機事故発生率に関するイメージの間違い。
いかに統計学者が宝くじ販売店主の不正を見抜いたか。

それぞれのエピソードに関連した興味深い話が披露されます。
この本を読めば統計学というものがどれほど私たちの生活と密接に関わっているか知ることができるでしょう。
まさにNUMBERS RULE YOUR WORLD、『数字が世界を支配する』というタイトルの通りです。

また、そういった話が難しい数式や図なしになされるので、統計や数学の専門知識がなくても
十分に理解することができます。
専門用語を使う際もわかりやすく噛み砕いて説明してくれるので、意味がわからないということはありません。

この本を読み進めていくうちに統計学の重要性を知るだけでなく、自然と統計的な考え方も身についていることでしょう。
単純に読み物としても面白くおすすめです。

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