民進党山尾議員の離党で話題 「日本は不倫に厳しすぎる」は本当か

民進党の代表が前原氏に決まり、山尾志桜里議員が幹事長にとの報道がなされました。
しかしすぐさま幹事長就任は白紙、その一因に週刊誌で山尾氏のスキャンダルが出ることがあると言われました。
結果週刊文春が山尾氏と年下弁護士の不倫関係を報じ、幹事長の辞退のみならず離党をすることとなりました。
さてこういった政治家の不倫報道の際に必ず聞かれるのが、「政治家の資質と不倫は関係無い」、「仕事さえちゃんとしてればいい」「日本は不倫に厳しすぎる」、「不倫くらいで議員がクビになるのは日本だけ」といった声です。
スキャンダルと政治家としての能力に関係がないかはさておき、不倫に対して本当に厳しいのは日本だけなのでしょうか。

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政治家の不倫、アメリカでは

例えばアメリカではマーク・ソーダーという下院議員が2010年に不倫を理由に辞職しています。
元々この人は禁欲教育と言って、HIV等の性病の恐ろしさやコンドームは役に立たないといった教育を行い
未成年が結婚するまで性交渉をさせないようにするという考えを支持していました。
この考えはキリスト教が背景にあるので純潔さを第一にする価値観なのですが、その当人が既婚者の女性スタッフと不倫をしていたとあって議員を辞職することとなりました。
内容は異なりますがあんなこと言ってた本人がそれかい、という点では我が国の宮崎謙介元議員とも似ていますね。

またバンス・マカリスターという議員は既婚者で5児の父でありながら、2014年にオフィスで女性スタッフとキスをしている所を監視カメラに撮られ、その映像が流出した結果複数の共和党議員から辞職を要求されました。
辞職はしなかったもののマカリスターは謝罪をする羽目になり、次の選挙には出馬をしないと声明を出しました。
結局前言を撤回して出馬するのですが、不倫問題で支援者が撤退したこともあって落選、その後州議会に立候補しますがやはり敗れています。

かつての大統領ビル・クリントンがモニカ・ルインスキーと不倫関係にありながら罷免を免れたことから、
「アメリカは不倫に寛容」「アメリカ人は政治と個人的問題を切り離している」という風にも言われますが
こうした例を見ると実際の処ケースバイケースなのではないでしょうか。
ビル・クリントンに関しては妻のヒラリー・クリントンが自ら表に立って夫を擁護したこと、所属がリベラルの民主党であったことにも救われました。もし保守的な共和党の所属ならより厳しい立場になったことでしょう。
そもそも弾劾裁判で米大統領が罷免になった例はなく、罷免を免れたからといって不倫が問題にならなかったとは言えず、むしろそれまでアンドリュー・ジョンソンだけしか例のない弾劾裁判に至った時点で当時のアメリカで非常に大きく捉えられていたと言えます。
実際罷免こそ免れたもののこのスキャンダルはしばらく尾を引きました。

 

各国の不倫に対する寛容度

では結局の所日本は不倫に厳しいのか。
これに関してはピュー・リサーチセンターが各国の不倫に対する寛容度を調べています。

上の図は各国の不倫が「倫理的に認められない」と答えた人の割合です。
イスラム教国ほど不倫に厳しい傾向が見て取れますが、これを見る限り日本は特別不倫に対して厳しくない、というより世界的にはかなり寛容な方であると言えます。
ここにおいて目立つのは日本よりもフランスが際立って不倫に対して寛容な点です。
確かにフランスの大統領などは毎回と言っていいくらい不倫や離婚、再婚が当たり前になっているのでそういった国民性がここにも表れているのでしょう。

まとめ

  • 他の国でも不倫が原因で政治家が失脚することはある
  • 日本はむしろ不倫に対して比較的寛容な国
  • フランスが例外的に不倫に対して寛容

不倫そのものやそれを政治家がすること、それに対する世間の反応、その是非については一概に言えませんが少なくとも日本が不倫に対して厳しすぎるという言説は間違っていると言えそうです。
極端な一例を取り上げて日本が異常な国であるかのような言われ方をすることがしばしばありますが、世界的な傾向を見るとこの場合のフランスのようにその一例の方が特殊だったというようなことも珍しくありません。
特に目に見えにくい国民性のようなものは主観的な印象、イメージで語られがちですが、それでは中々
正しい結論にたどり着けないのであくまで客観的なデータに基づいて議論を行うよう一人ひとり意識しなくてはなりません。

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