認可保育所と認可外保育施設での事故発生率に差はあるか

時折保育所での痛ましい事故がニュースになります。
その中でニュースで目にするのは大抵認可外の保育所での事故であることに気付きました。
たまたま僕が見たニュースがそうだったのか、それとも統計的に事故の発生率に差があるのか。
気になったので認可保育所と認可外保育施設で事故の発生率に差があるか調べてみました。

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そもそも認可保育所と認可外保育施設はどう違うのか

保育園、無認可保育園などとと一般には呼ばれますが、正式名称はそれぞれ認可保育所、認可外保育施設といいます。

それぞれの定義と特徴をまとめます。

認可保育所は児童福祉法に基づき自治体が設置を認可した施設

  • 公立私立があるが運営費は国や自治体から出ている
  • そのため収入によって変動するが保育料は安い傾向にある
  • 自治体に入園申請をする
  • 保護者が親が保育を出来ない理由があることなど入園には条件がある
  • 認可基準は保育士の数や設備の有無など

 

認可外保育施設は児童福祉法上の保育所に該当しない保育施設

  • 設置は届け出制
  • 全て私立で助成金が出てる場合もあるが基本的に独立採算
  • 保育料は施設が個別に決め、認可保育所と比べ高くなる傾向
  • 入園申請は施設に直接行う

 

費用が安い、国の基準を満たしているため安心ということでまずは認可保育所を希望する人が多いですが、規制を嫌って基準を満たしながらあえて認可外で行う場合もあり、必ずしも認可外=質が低いというわけではないようです。

それぞれの事故発生率

まず、認可と認可外の事故発生数を見てみます。
厚生労働省の平成26年のデータを持ってきました。

厚労省発表の認可保育所と認可外保育施設の事故件数の表

(厚生労働省 『保育施設における事故報告集計』より)

数だけ見ても事故の発生率はわからないので、
施設あたり、児童数あたりの事故発生件数を計算することで事故の確率を探ります。

下は認可保育所、認可外保育施設それぞれの施設数と児童数です。
その二つごとに事故件数を割って発生率を見てみましょう。

認可保育所 平成26年4月時点(厚生労働省 『保育所関連状況取りまとめ』)
施設数24,425ヶ所
児童数2,266,813人

認可外保育施設 平成26年3月時点(厚生労働省 『平成26年度 認可外保育施設の現況取りまとめ』)
施設数 7939ヶ所
児童数 203,197人

施設1万ヶ所あたり事故発生件数

全体 死亡
認可保育所 約63 約2
認可外保育施設 約27 約15

児童10万人あたり事故発生件数

全体 死亡
認可保育所 約7 約0.2
認可外保育施設 約11 約6

まとめ

以上認可保育所と認可外保育施設の事故発生率を比べてみました。

施設あたりと児童あたりで全体の事故発生率の高さが逆転しているのは認可保育所は1ヶ所あたりの児童数が多いためです。
子供が事故に遭う確率としては全体、死亡事故ともに認可外の方が事故発生率が高いと言えるでしょう。
ただ高いと言っても事故全体の発生率はそこまで変わらないにもかかわらず、認可外保育施設では認可保育所と比べ死亡事故の発生率が格段に高くなっています。
言い換えると認可外保育施設では事故のうち死亡事故の占める割合が大きいという事です。
施設も児童の数も認可保育所の方が遥かに多いにも関わらず死亡事故は認可外の方が多くなっています。
原因は今はちょっとわからないですが、全国ニュースになるような事故は大抵死亡事故ですから僕が目にしたのが認可外保育施設のケースばかりだったのも当然だったと言えます。
とはいえ高いといっても全体としては非常に低い確率ですし、初めに書いたように認可外保育施設は運営の仕方も施設ごとにかなり異なりますのであくまで全体の傾向として参考にして頂ければなと思います。

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