シルバーデモクラシーの現実 これだけ違う世代間の意識

2017年7月28日

先日台湾にて同性婚が法的に認められました。
日本でも同性愛への理解は以前より深まっていますが、法制化までは中々進みません。
その理由として「日本人は変化を嫌う」「日本人は保守的だ」とよく言われますが本当にそうでしょうか?
様々な世代別意識調査を見てみると違った結論が見えてきます。

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同性婚

※釜野さおり・石田仁・風間孝・吉仲崇・河口和也 2016『性的マイノリティについての意識. ―2015 年全国調査報告書』科学研究費助成事業「日本におけるクィア・スタディーズの構. 築」研究グループ(研究代表者 広島修道大学 河口和也 編)

まずは同性婚について。上は2015年に発表された性的マイノリティの調査結果で、若い世代ほど同性婚に対し賛成と答え、高齢になるほど同性婚に否定的になっていることがわかります。

また、ニューズウィークの記事「同性愛への寛容度でわかる日本の世代間分裂」によれば、同性愛への寛容度に関して日本は20代と60代以上の格差が最も大きい国だそうです。20代ではアメリカやドイツといった西側先進国より同性愛への寛容度が高いにも関わらず、60代以上だとそれらを下回っています。

選択的夫婦別姓

(内閣府大臣官房政府広報室 家族の法制に関する世論調査より作成)

次は選択的夫婦別姓です。ご覧の通り若い世代ほど選択的夫婦別姓に肯定的で、年齢を重ねるほど否定的になることがわかります。

ただこれより10年前の調査でも似たような結果だったので、世代で固定的な考えを持っているのではなく年を重ねるにつれ保守化するものと思われます。

家事の分担

上の画像はしらべぇ「【調査】「共働きの家事」どっちがやるべき?結婚相手を探すならこの世代!」より引用させて頂きました。

男性の場合年齢が上がるほど家事は女性が中心になってやるべきと考える割合が高いのがわかります。一方女性も基本的には年齢が上がるほどその傾向があるのですが、20代は逆に高くなっているのが興味深いですね。

全面禁煙

次は禁煙について。(株)リサーチ・アンド・ディベロプメントが実施した調査した結果、年齢が高いほど屋内の全面禁煙に賛成する割合が高いということがわかりました。

これはいままで見てきた結果からすると意外にも思えますが、リサーチ・アンド・ディベロプメントはこれについて一般に年齢が上がるほど健康への意識が強くなること、そして若い世代ほど「多様な考え方への許容性が高い」(下)ことを要因に挙げています。

つまり、若い人ほど喫煙者の考えも取り入れた柔軟な制度を作るべきという考えではないかということです。

まとめ

このように、必ずしも日本人全体が保守的というわけではなく、終身雇用についての意識など世代間の差があまり見られないテーマもありますが、全体的に若い人ほど変化や異なる考えに柔軟で先進的であることが窺えます。

また「日本人は考え方が画一的」とも言われますが、これを見る限り少なくとも世代間ではかなりの意識の差があり決して考えが画一ではないと言えそうです。

では何故日本では中々こういった問題に関する改革が進まず、日本人は保守的と見られるのでしょうか。その一つの要因は日本の高齢化にあります。知っての通り日本は世界有数の高齢社会で、また投票率も若いほど下がってしまうので年齢が上の意見が通りがちです。

高齢者は保守的な意見の持ち主が多いので結果として政策も保守的になり、その結果を見て日本人が保守的であるというイメージになるのだと思われます。

まさにシルバーデモクラシーというわけです。

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