『医龍』の作者が贈る新しいフランス革命像『第三のギデオン』(乃木坂太郎)

2017年8月8日

本日のオススメ漫画は『第三のギデオン』。
作者は人気ドラマにもなった『医龍』、『幽麗塔』の乃木坂太郎先生です。

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作品概要

光と闇のフランス革命!壮大な人間ドラマ!
舞台はフランス革命前夜。
三部会の議員となり、貧困にあえぐ国を合法的に救いたい平民のギデオン。
目的のためなら残酷でも最短の道を進もうとする、貴族のジョルジュ。
国を変えたい二人の男が、共にその足を踏み出した。
正義と悪と愛と憎悪の共同作業がむかうのは、血の地獄か、理想の未来か。

(公式より)

あらすじ通り物語の舞台はフランス革命。
主人公ギデオン・エーメとその幼馴染ジョルジュを軸に革命の混乱と狂気が描かれます。

登場人物

・ギデオン・エーメ
本作の主人公。王妃をネタにした官能小説を書くエロ文士ですが、一方で身分差別の撤廃を目指す
反体制の活動家でもあります。近く開かれる全国三部会の代議員になろうとしています。
反体制とは言っても国王を廃すことまでは考えていない穏健派なのですが、過激化して急進的になっていく
革命と国王の板挟みになり、時代の流れに翻弄されていきます。
本人も知らないとある出生の秘密を抱えています。
歴史上の人物ではなくオリジナルキャラクター。

・ロワール公爵ジョルジュ6世
もう一人の主人公とも言える主人公の影のような存在である美男子。
貴族ですが平民のギデオンと兄弟同然に育てられます。
とある事情でギデオンが幼い頃ロワール公の家を出てそれ以来会っていませんでしたが、ギデオンの娘が窮地に陥った際に助けに現れます。
久しぶりにギデオンと旧交を温めますがジョルジュは得体の知れない闇を抱えており、フランス革命を陰で操っていきます。
ギデオン同様出生に秘密があり、それを機に歪んでいきます。
これも多分オリジナルキャラクター。

・ルイ16世
言わずと知れたフランス国王。
国民を虐げる王族・貴族の象徴として憎しみの対象とされていきます。
現代でもフランス人からは専ら無能と見られてあまりいいイメージはないそうですが、
この漫画においては国の事を想う賢王として描かれています。
そんな賢王をもってしても傾いた国を建て直すことは難しく、本人も王朝の終わりを避けがたいものとして悟っています。

・マリー・アントワネット
ルイ16世の妃。
天真爛漫な可愛らしい女性として描かれています。
教養はないものの直観に優れ、慈愛溢れるキャラクターですが、
贅沢な生活をする王族としてルイ16世同様民衆の憎悪の対象となる悲劇の王妃。

・ロベスピエール
初期のフランス革命を主導し、恐怖政治を行います。
この作品の中でも特にエキセントリックな人物として描かれています。
死刑廃止法案を提出したり先進的な人物だったのが、粛清の嵐を起こすまでに至る過程が見所です。

サン・ジュスト
ロベスピエールとともに革命の中心となる人物。
作品中ではジョルジュに付き従い、現時点では情けない所も目立つ
美少年して描かれています。



個性あるキャラクター達による人間ドラマ

この作品の何が面白いかということなんですが、過去作の『医龍』同様キャラクター達の人間模様ですね。
歴史物なので大筋は大体どうなるかわかってるんですが、主人公はオリジナルですし歴史上の人物も
作者のアレンジがかなり入っているので、どのようにして史実の事件を迎えることになるんだろうと先が気になります。
その中に身分や愛、憎しみ、大衆の狂気と愚かさ恐ろしさ等色んなテーマが盛り込まれて読んでいて飽きません。
最近読んだ中では一番お薦めの漫画かもしれません。

一つ難点を上げるなら主人公のギデオンが途中からあまり目立った活躍をしなくなることでしょうか。人間的にはまともなんでしょうが、王と民衆の間で中立の立場を取り続けるのであまり偏った行動をせず若干空気になりつつあります。

今後のギデオンの活躍にも期待しつつ続巻を待ちたいですね。

※今回からレビューに100点満点で個人的スコアをつけてみました。

まあ適当に主観で決めてるだけですし、好みにもよるので参考程度に。

 

オススメ度

 

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