各国のアルコール規制と日本の今後

2017年7月28日

時折、アルコール絡みのトラブルが報道されています。
2011年度の駅のホームでの人身傷害事故の62.5%が酩酊者によるものであり、同じく2011年度の駅員への暴力加害者の75%が飲酒状態、50代男性の窃盗の23.3%、60代の19.6%が過度の飲酒を背景にしているそうです。
(参考:アルコール依存症治療ナビ.jp)

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WHOは2012年の全世界の死亡数(5600万人)のうち330万人がアルコールが原因で死亡しているとし、
我が国におけるアルコールが原因の社会的損失は年間4兆円と厚労省は推計しています。
こういった背景もあって一部の国では規制が強化され、日本においても下のような記事が出されました。(後に厚労省は報道を否定)
”呑んべぇ天国の日本で飲み放題禁止、酒類広告規制の動きも”(4月17日News ポストセブン)

タバコ同様日本でも規制強化をするべきなのか。
各国の事例を見つつ考えて見ましょう。

各国の規制

  • アメリカ
    アメリカの場合州によって法律が違うので一概には言えませんが、基本的に全ての州において公共の場での飲酒は禁止されています。
    公共の場というのは公園や道路など文字通り公の場です。そのためBBQの時などコーラの缶にお酒を入れて飲んだりする人もいるそうです。
    また自主規制として極力子供の目に触れる場所に広告を出さないといったものもあります。
  • イギリス
    飲み放題や学生割引が2010年に禁止されました。
    広告に関してもアメリカと似たような自主規制があり、未成年の興味を惹かないよう決まっています。
  • フランス
    自販機や運動場でのアルコール飲料の販売を禁止しています。
    広告に関してはテレビや映画での広告は認められず、また飲酒をしている人を映すこともできません。
  • イスラム圏
    イスラム圏の場合宗教的な理由によるもので健康上の問題やトラブルを避けるためのものとは趣旨が違うのですが、多くの国では飲酒そのものが禁止されています。

日本の状況

一方日本では年齢確認の厳格化や飲酒運転の厳罰化、安売り規制など以前と比べて局地的にアルコールへの規制は強まっていますが、販売手法や広告などアルコール全体への規制はそれほど厳しくはなっていません。
公共の場での飲酒は禁止されていませんし、広告もタレントがお酒を飲むシーンも映すことができます。
もっとも、公園の所有者や自治体が独自に飲酒を禁止するケースは増えているようですが。

一方で厳罰化の影響もあって飲酒運転による交通事故件数は平成12年から減り続け、現在はピーク時のおよそ7分の1となっています。
また、「若者の酒離れ」などと言われるようにお酒を飲む人自体が減ってきており、厚生労働省によると飲酒習慣があると答えた人の割合は平成17年だと20代男性は19.4%、女性は6.8%だったのが現在は20代男性が9.4、女性は5.1%と大きく減っており特に男性の減少が顕著です。

ちなみに年間の一人当たりアルコール消費量を上の国と比較すると、フランスが11.50ℓで9位、イギリスが10.37で18位、アメリカが8.82で38位に対し日本は7.55ℓで55位となっています。
こうしてみると日本は規制は比較的緩いもののそこまでアルコール消費が多いわけではないことがわかります。
遺伝的にヨーロッパ人と比べてアジア人はアルコールに弱いことが分かっているので、体質的にそんなにたくさんは飲めないということもあるでしょう。
むしろ上の国ではアルコールの消費やトラブルが多いからこそ規制も厳しいものになっていった面もあるのかもしれません。



日本はどうすべきか

さて、以上を踏まえて日本はどうするべきでしょうか。
アジアの中では多い方とはいえ、ヨーロッパと比べてそこまで飲酒量は多くない、今のままでもアルコール消費量やトラブルの数は減り続けていることを考えると個人的にはそこまで厳しく規制する必要はないのかなという気がします。
飲み放題がなくなったり、お花見やバーベキューでお酒が飲めなくなるのも残念ですしね。

ただ減っているとはいえ、アルコールによるトラブルがあるのもまた事実。
本人が健康を痛めるだけならまだいいですが、周りに多大な迷惑を掛けかねないのがお酒の怖いところ。

そこで僕が提案したいのは飲酒運転と同じ方式を非運転者にも適用することです。
どういうことかというと、公共の場での飲酒自体は土地の所有者の判断に任せて国全体では禁止しない、
その代わり公共の場を酩酊状態でうろつくことを規制します。
名付けて「酒は飲んでも呑まれるな」法案。(笑)
飲酒運転同様怪しい人に警察官が職質をかけて呼気をチェック、基準値を超えたら罰金を払うことになります。
もちろん飲酒運転ほど危険ではないので基準は緩めになります。
飲酒運転の場合血中アルコール濃度が0.03%以上で謙虚されますが、この場合0.10%以上。これはいわゆる千鳥足の真っ直ぐ歩くのが困難になるレベルです。刑罰も懲役などはなく罰金のみ。
これにより周りに迷惑を掛けず適度な範囲でお酒を楽しむことを促します。

いかがでしょう。
現時点での規制は厚生労働省は否定したものの、今後もそうとは限りません。
何かの拍子に規制強化の流れが強まることもありえます。
そのような時にきちんとした議論ができるよう、国民一人一人が自分の考えを今から持っておく必要があると思います。

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社会

Posted by 管理人