アメリカにおける無神論者の立ち位置

2017年6月11日

トランプ大統領が就任して以来、アメリカでは宗教や人種における分断が進んでいると言われています。
宗教に関しては専らイスラム教徒が話題に出ることが多いですが、日本人に多いとされる無神論者はどうなんだろうと疑問に思って調べてみると、ピュー研究所というアメリカのシンクタンクによる次のようなレポートが見つかりました。
Americans Express Increasingly Warm Feelings Toward Religious Groups (Pew Research Center)

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この調査は2017年1月9日から23日にかけて4248人の成人に対して行われ、その結果が”mean thermometer”として下の図に示されています。

Americans feeling warmer toward variety of religious groups

 

これはそれぞれの宗教グループに対してアメリカ人がどう感じているかを表している物で、数値が高いほどポジティブ、逆に低いほどネガティブなイメージを持たれているということになります。




その結果を見てみると、無神論者はイスラム教徒と並んで最低エリアに位置しています。
未だキリスト教徒がマジョリティを占めるアメリカにおいて無神論者の扱いがあまりよくないというのは知っていましたが、
こうしてデータで見ると思った以上にいいイメージを持たれていないようです。
日本人は無神論者(atheist)というより不可知論者(agnostic)に近いという意見もありますが、どちらにせよアメリカではあまり神はいないといった発言はしない方がいいでしょう。
一方で、この図からはもう一つの事実を読み取ることが出来ます。
3年前の同様の調査と比べて福音派キリスト教徒を除く全ての宗教グループに対するイメージが改善されていることです。

これはかなり意外だったのですが、トランプ大統領が保守的な価値観を押し出しメディアが分断を強調するのとは反対にアメリカ人の心情は融和へと向かっていたことになります。

 

 

米国で無宗教が増加、5人に1人 若者では3割超す(CNN.co.jp)

上の記事にある通り同じピュー研究所の調査では特に若者の間で無神論者が急増していることがわかっており、宗教そのものへのこだわりが薄くなっていることも背景にあるかもしれません。
なんにせよ、特定の人種や宗教に対する差別や偏見が強まると疎外感を持つ人が増えテロなど過激な思想や行動に走り、さらに社会的な憎悪が増すという悪循環があると思われますので自分と異なる人種や宗教に対して尊重できる社会を作っていくことが重要になります。
そしてそれは年々外国人が増えている日本にとっても例外ではありません。

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社会

Posted by 管理人