豪政府、偽装難民に強硬策

2017年7月20日

今日、海外のニュースを見ているとこんな記事がありました。
Australia declares game-up for ‘fake refugees’ (Inquirer.net)
この記事によれば、オーストラリア政府は不法入国者が納税者から金を騙し取るような事態を終わらせるため、7500人のボートピープルに対し10月までに彼らが本物の難民であると証明するよう要求し、さもなければ追い出すとしたそうです。

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オーストラリアは今までに数万人の難民を受け入れていますが、そのうちの7500人が素姓についての質問に答えることを拒んだりと、彼らが本当に保護を必要としているのか疑問があるとされています。
移民大臣のピーター・ダットン氏は、もし彼らが10月1日までに書類を提出出来なければ国から退去させられ再入国も禁止されるだろうとしています。
彼らの存在が”毎年数億ドルもオーストラリアの納税者に負担をかけ”いるためで、”もし彼らがオーストラリアの納税者から金を巻き上げ、騙すことが出来ると思っているなら悪いがそれはここまでだ”と述べています。

ダットン氏は”我々は合法的な難民を支援する準備は出来ているが、単に福祉を利用するだけの人々を助けるつもりはない”としていますが、この政策に対して難民申請者やその支援者からは反発の声が上がっています。
……とまあ、他に豪政府が亡命希望者を遠いパプアニューギニアやナウルに送っていることとそれに対し人権団体が反発していること等に触れていますが、大体以上が記事の内容です。

一言で言えばオーストラリア政府が偽装難民に対する対応を厳格化していくということですね。
これは日本にとっても他人事ではありません。
ニュースでも時折取り上げられていますのでご存知な方も多いと思いますが、最近日本でも偽装難民と思しき申請者が急増しているからです。

 

上の図は日本における難民申請者数の推移です。

なぜこの様な変化が起こっているのかと言えば、数年前に難民認定されなくとも申請した段階で申請者に日本に居住し、働く権利を認めるよう法律が改正されたからです。
それによって、実際は難民ではないにも関わらずブローカーの仲介によってビザ代わりに難民申請をする人が急増したということです。
実際、申請者の出身国を見てみると平成28年はインドネシア1,829人,ネパール1,451人,フィリピン1,412人,トルコ1,143人,ベトナム1,072人,スリランカ938人,ミャンマー650人,インド470人,カンボジア318人,パキスタン289人となっており、シリアやアフガニスタンのような紛争や弾圧の強い国・地域からは一部となっています。
そういった人達は申請理由に借金取りから逃げるためと答えたり、あるいは政治的迫害を理由にしているにも関わらず首相の名前も言えないなど明らかに難民ではないとして却下されるのですが、同じ理由で再申請することが可能なため日本に居住し続けることが可能となります。
結果として審査担当の職員の仕事量も激増して審査が滞り、法改正前より却って難民認定数が減少するという事態になっています。
以上を踏まえ日本はどうすべきか。
難しい問題ですが、難民を救うための制度が悪用されて本当の難民が救えなくなってしまうのは本末転倒ですからオーストラリアのように偽装難民に対しては身分の証明の要求、強制退去、再入国の禁止等ある程度強硬な対応もやむを得ないかもしれません。
一方で日本の難民受け入れの少なさに対して批判があるのは事実であり、またそうでなくともできる範囲で極限状態にある人々への手助けすることは必要なことだと思います。
ただ日本は海を挟むため紛争国家の苦しい難民ほど辿り着きにくく、また亡命先として欧米を第一に選ぶ人が多いでしょうから日本で申請を待っていても来る数は限られます。
そこで例えば人道支援を行う自衛隊が現地にて住民を保護し日本に連れて行くというのも一つのやり方ではないかと思います。

実際そういう理由からかはわかりませんが、JICAの制度を利用してシリア難民の受け入れが決まっています。

シリア難民、300人規模で受け入れへ 政府、定住に道

いずれにせよ、こういった事は私達の生活にも間接的に関わってくることなので他人事と思わず関心を持っていたいものですね。

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Posted by 管理人